カム

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「カム(Cam)」は運動の方向を変える(例:回転運動→直線運動)、任意の形状を持った機械要素です。最適な加速度特性・速度特性などを持つカム曲線の設計により、衝撃の少ない運動を高速で実現できます。

輝工作所では、平面カムから立体カムまで、生産設備・自動機の要となる様々なカムを製造しています。変位・速度・加速度・躍動などの運動特性を任意に実現するための機構解析を行い、「EMAG社製KOPP CNCカム研削盤」をはじめとする高精度工作機械によって加工をすることで、高品質カム製品が生まれます。

カム製品

カムは歯車やねじのような規格がなく、使用する機械に応じ設計・製造することが一般的です。

ローラギアカム、カムシャフト、直進板カム、回転板カム、円筒カムなど、長年に渡り私たちが手がけてきた製品の一部をご紹介します。

形状精度の高さによる運動の最適化、熱処理による耐久性の高さが、機械全体の高速化・長寿命化に貢献します。

カム製品

カム製造の流れ

カムの製作(製造工程)は「機構解析」「加工」「品質保障」という流れで進められます。確かな製品作りは、スペシャリストたちの技術と意欲、そして連携体制により実現しています。

カム製造の流れ

参考:カム機構設計の一般的な手順

「カム機構設計の一般的な手順」を紹介します。「機構の形式」と「出力運動(カム曲線)」「幾何特性」などを勘案しカムは設計されます。

カム機構設計の一般的な手順

カムとは?

「カム」の仕組みや種類、特徴について解説します。

カムとは?

カムの動き =3DCG動画=

直進板カム、回転板カム、円筒カム、ローラギアカムなどの基本的な動きや、ATCユニットにおけるカムの機構、自動組立装置における複数のカムの連動性などを動画で紹介します。

カムの動き
直進板カム
平面溝カム
端面カム
円筒カム
共役(パラレル)カム
バレルカム
ローラギアカム
ピックアンドプレースユニット ローラギアカムと平面溝カムを用いたATCユニット

カム機構の歴史

紀元前3世紀以前より、アレクサンドリアではカム機構は「水車を動力とする穀物を打解する装置」として実用化されていました。その後この装置は世界各地に広く普及し、鉱石や製紙材料の打解などにも応用されます。12世紀現トルコで活躍したアル・ジャザリは「The Castle Water Clock」においてカムシャフトを発明しました。

日本においては江戸期、和時計やからくり人形において機械技術が発展、有名な「茶運び人形」のUターンの仕組みにカム機構が使われています。これらの技術はその後の繊維産業などのいしずえとなり、明治以降の日本産業の発展につながっていきます。

カム機構の歴史